その日は、この冬一番の冷え込み。
彼が乗る飛行機が到着するのは朝。
手袋とマフラーをして家を出たものの
彼が到着する時間に間に合う電車に乗るためには
少し速めに歩かないとなりません。
駅のホームに着いたときには
早歩きのせいでうっすら汗をかいていました。

予定の電車に乗ることができ
空港まで向かっているとき、
ドリの曲をイヤホンで聴いていたのですが
その途中、自分の鼓動が聞こえたのです。

彼と知り合い、付き合ってもうすぐ6年。
それだけの時間が経っても、彼に会う前には
心臓がドキドキする。
これはずっと変わらないこと。

いつになっても、彼が好きな気持ちは変わらない。



空港に到着し、彼の乗る飛行機が到着する出口を確認。
その前で待っていると、彼が出てきました。

いつもと変わらぬ笑顔の彼。
その姿を見ただけで、笑いが止まらなくなる私。
「おはよ。」
と挨拶し、電車に乗り彼の仕事先方面へ移動しました。


そのまま仕事先へ向かうにはまだ早い時間。
彼は朝食を食べずに出てきたそうなので
途中の駅で早めのお昼ご飯にしました。

並んで座り食事をしているだけでも幸せ。
ビールが美味しそうだったけれど
彼は仕事前なので飲めないし、
私だけいただくのは気が引けたので、遠慮しました。


昼食後、
「またあとで。」
と手を振って彼は仕事先へ、私は帰宅しました。





つづく